Androidブラウザ徹底調査! 第六回 “Opera Mini”

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Androidの魅力といえば、やっぱりアプリ選択の自由度ですよね。
iPhoneではMobile Safariしか選択できないブラウザですが、Androidなら様々な選択肢から選ぶことが出来ます。

しかしそうなってくるとどれを使うかはナカナカ悩ましいものですよね。
そういうわけで、Androidマーケットに数多あるブラウザをインタフェース・機能性・ベンチマークの3方面から徹底的に検証していきます!

Opera Mini 6.1

今回第6回目になって来ましたが、今回は「Opera Mini」を取り上げていきますよ!

本連載の第二回で「Opera Mobile」を取り上げましたが、今回も同じOperaブランドのブラウザになります。第四回・第五回と「Dolphin Browser HD」「Dolphin Browser Mini」を紹介しましたが、ちょうどこれと同じような関係で「Opera Mobile」より更に軽量化されたのが「Mini」になります。
しかし、それぞれのキャラクターの違いはDolphinよりもより大きくなっています。「Opera Mini」の軽さはもうハンパじゃないレベルです。

ブラウジングするデータを途中でOperaのサーバーを経由させて圧縮し、スマートフォンまで持ってきます。このため回線速度が遅くても軽快に動作します。
さらにJavaScriptの実行やレンダリングといった動作(つまり、本連載でベンチマークとして計測している重い処理)を全てOperaのサーバーが肩代わりしてくれるので 、スペックの低いスマートフォンでもサクサク軽快です。

さて、前説はこれくらいにしていつものように「Opera Mini」を見て行きましょう!

ユーザインタフェース

Opera Miniも、インタフェースの面ではOpera Mobileとほとんど変わらないものです。
というよりは、使い方は”全く同じ”ってかんじですね!

Opera Miniで本誌Smartchaを表示してみました。

上部に検索バーとアドレスバー、下部にメニューボタンが表示されています。
OperaMobileと同じく検索バーや表示内容はカスタマイズ可能です。

右下の赤いOマークでメニューボックスを表示できます。

ブックマークなどの全てのファンクションにここからアクセスすることができます。

Opera Mobileでも良い操作感だったタブの切り替えは、Miniでも同様のインタフェースを持っています。

Mobileよりもぐんとスムースな切り替わりで、びっくりするほどの警戒感を味わえるかもしれません。

ブックマークもMobileと同様のリストビュー方式。

フォルダ管理も可能ですが、Opera Syncを使った場合は通常と少し違うディレクトリ構造を持つことになります。

 

機能性

Opera Miniのブラウザとしての機能以外は本当に限られた部分だけです。
しかし、FeedリーダーやOpera Syncなど幾つかの独自機能を持っていますので、これらを紹介していきますね!

Opera Miniの独特の機能にFeedリーダー機能があります。これはブックマーク中から起動可能です。上のブックマークのスクリーンショットに「Feeds」というメニューがあるのが分かるでしょう。 

これも非常に軽量なRSSリーダーでサクサク読み進めることができますし、ブラウザで開く場合もこのまま開けるので非情に便利に使えます。

なんとRSSフィードが利用可能なサイトでは自動的に最上部にRSS Feedの表示が出るのです。 

右のスクショでもページ最上部「smatcha スマートフォン情報~ RSS Feed」の部分をタップするだけでフィードを表示、さらにSubscribeを押すだけで購読することができます。

また、デスクトップ版OperaやOpera Mobileとブックマークやスピードダイヤルを同期することができるOpera Linkも見逃せない機能。メニューの”Setting”から選択できます。 

ブックマークはMiniだけ独立し、デスクトップ版やMobile版からは「Opera Mini」というフォルダ中に見えるようになります

ベンチマーク

さて、最後のベンチマークです
残念ながら、OperaMiniでは2つのベンチマークが動作しません…コンセプトを考えれば当然ですね。

テスト名(リンクで詳細) ベンチマークスコア 標準ブラウザ(参考)
V8 Benchmark suite(v5) 304
Sun Spider(0.91) 4937.1[ms]
test rendering time 7.3[s] 67.1[s]
Standard page load test 3768[ms] 2994[ms]
Acid3 98/100 95/100

優れている項目は赤文字・各ベンチマークの内容は下記「各ベンチマーク説明」を参照

V8とSunspiderの2つのJavaScriptベンチマークが完走すらできない結果となりました。
Opera Miniはここらへんの動きがかなり変則的なので、実際のブラウジングでもマトモに表示できないことが少なくありません。特にJavaScriptやFlashといったリッチな技術をたくさんつかったサイトではテキメン表示出来ませんよ。

しかし、test rendering timeの成績は非情に優秀です。レンダリングをOperaの高速なサーバが肩代わりしてくれる為ですね。
また、Standard page load testの結果が芳しくありませんが、これは他のブラウザがキャッシュをレンダリングするのにかかった時間であるのに対しOperaMiniは通信時間も含んでの結果になっていると思われるところに注意が必要です。実際のフィーリングとしては、表示時間はOpera Miniが圧倒しています。
逆に、Acid3は98点と表示されますが実際の再現性としては決して高くありませんから、ここも注意が必要です。
土俵が違いすぎますから、ちょっとベンチマークの結果はアテにならなさそうですね…

実際のフィーリングとしては表示やスクロールのスムーズさ、タブをたくさん開いた時の軽快さなど、もうどれをとってもOpera Mini以上に軽いブラウザはありません。

総評

Opera Miniはとにかく軽快な動作に的を絞ったブラウザとして際立った性能を持っています。
ただしリッチなウェブブラウジングにたいしてはもう”まったく駄目”というレベル。ここが納得できるならばオススメできるブラウザです。

特にニュースを始めとしたテキストサイト系を読むことが中心のブラウジングが多い人にはオススメです。
パソコンの様に10枚程度のタブを開きながらのブラウジングも余裕の軽量さですし、ロードも速く読むのを邪魔しません。メモリ使用料が少なく他のマルチタスクでも使いやすく、Google Readerやtwitterクライアントから呼び出す用途にも良いでしょう。

逆にFlashを多用したサイトによく行く人、HTML5などリッチで美しいコンテンツを楽しんでいる人にとっては辛いブラウザだと思います。
ニコニコ動画なんて、もう絶対見れませんから安心して下さい(笑)

また、この軽量さは非力なスマートフォンでこそ活きてきます。今回のスクリーンショットはSnapdragonクラスのXperia acroで撮影していますが、実際にはもっと画面が小さく非力なデバイスでこそ力を発揮するブラウザです。
筆者個人としては、MSM7227(600MHz)を搭載したHTC Aria上で愛用しています。(もっと言えば、Windows Mobileデバイスの時代から使っていますw)

欠点をよく知った上で、ブラウザ切り替え系アプリと併用して使うのがおすすめです。見るページに応じてwebkit系ブラウザと切り替えてしまいリッチコンテンツを任せることで、よりOpera Miniを使いやすくなるでしょう。

各ベンチマーク説明

V8 benchmark suite : Googleが開発したJavaScriptベンチマーク。OSカーネルのシミュレーションや暗号化などの数学的に高度なシチュエーションが用意されているが、テスト内容としては実際のWebブラウジングには遠い。

Sunspider : WebkitProjectによるJavaScriptベンチマーキング。実際にブラウジングで発生すると思われる処理に焦点を当てており、V8 benchmark suiteよりもより実践的なテスト内容を持っている。

Test rendering speed : 非常に巨大なtable構造を表示させることで、HTMLを解釈する速度(=ページを画面に表示する速度)をベンチマークする。テキストやその構造が複雑なサイトに近いテスト内容。

Standard page load test : 上記のTest rendering speedよりもより実践に近い内容を持ったベンチマーク。テキストだけでなく、画像も含んだページの読み込み速度を計測する。

Acid3 : 次世代のHTML規格である「HTML5」への対応の良さを示すベンチマーク。Web Standard prohjectにより提供されており、標準への準拠していることが求められる。数値が高いほどページを正確に表示する力が高いと見なせる。

テストしたブラウザ

Opera Mini 6.1.25577-> Android Market

テスト環境と方法

ベンチマークやインタフェースの表示には、、SonyErricson Xperia acro(au版:IS11S)を用いた。 Android 2.3.3 / Snapdragon MSM8255  1GHz single core / RAM : 512MB / フルワイドVGA 854*480

ベンチマーク前にAdvanced Task Killerでメモリを解放し、その後5分間静置したのちにブラウザを起動して各種ベンチマークを実行した。また、各ベンチマークは連続して実行し、スコアは3回計測したうちで最も良い結果を採用した。