Androidブラウザ徹底評価! 第五回 “Dolphin Browser Mini”

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Androidの魅力といえば、やっぱりアプリ選択の自由度ですよね。
iPhoneではMobile Safariしか選択できないブラウザですが、Androidなら様々な選択肢から選ぶことが出来ます。

しかしそうなってくるとどれを使うかはナカナカ悩ましいものですよね。
そういうわけで、Androidマーケットに数多あるブラウザをインタフェース・機能性・ベンチマークの3方面から徹底的に検証していきます!

Dolphin Browser Mini 2.2

さて、第五回の今回ではDolphin Browser Miniを取り上げていきますよ!

Dolphin Browserシリーズは前回もご紹介したとおり、Android向けの本格的なブラウザとして、最初期から存在するブラウザです。マーケットや評論サイトでの評判もすこぶる良く、Androidスマートフォンでは一番よく使われているサードパーティーブラウザかもしれません。
また、スマートフォンの種類や利用スタイルによって機能が強化されている“Dolphin Browser HD”とシンプルな利用に適した“Dolphine Browser Mini”の2種類を用意しており、どちらも癖のない使いやすさが特徴です。

今回は上で挙げた2つのうちの“Dolpin Browser Mini”を取り上げていきます。”Dolpin Browser HD”に関しては、前回第四回で取り上げていますので、是非御覧ください。

HD版の使い勝手やインタフェースといったエッセンスを残しながらも、アドオンなどを省いて軽量化したMiniの使い勝手を徹底リポートしていきます!

ユーザインタフェース

Dolphin Browser Miniは、HD版から左右引き出しメニューなどが省略されておりよりシンプルな設計です。

Dolphin Browser Miniで本誌Smatchaを表示してみました。HD版と同じく上部にタブ切り替えが見えるのが特徴的です。(もちろん、スクロールすれば隠れます)

また、左下にスワイプアクションによる操作開始と「戻る」「進む」を示すアイコンが半透明で表示されます。

メニューボタンを押せばメニューが開きます。

HD版では左右からブックマークを呼び出しましたが、Miniにはこの普通メニューのみになっています。
「フルスクリーン」「ブックマーク」といった標準的なファンクションと、コレ以外の機能を呼び出す「ツールボックス」のアイコンが並びます。

ブックマークはメニューの左下のアイコンで呼び出せます。

Googleブックマークなどのクラウドサービスと同期させることも可能です。

HD版でも注目の操作方法だったスワイプアクションによるジェスチャー操作はMiniでも健在です。

ブラウジング中何時でも画面左下のアイコンを押してジェスチャーを入力することができます。

 

機能性

Dolphin Browser Miniは機能性という意味ではかなり絞りこまれた構成になっています。

Dolphin miniではブラウザのユーザーエージェントをAndroid以外に変更することもできます。
これは閲覧環境をごまかし、ページ側で表示を切りかせさせる手段です。 

 

特にiPhoneへの偽装はかなり快適になることがあるので、これは嬉しい機能ですね。

また、各種Googleサービスへのリンクはデフォルトで網羅されており、これらをいちいちブックマークに追加する必要もありません。

また、この他にも画面の回転方向の設定やブラウジング中のディスプレイバックライトの輝度調整、履歴に閲覧データが残らない「プライベートブラウジング」といった機能が用意されており、同じく「シンプルさ」が特徴の標準ブラウザよりは圧倒的にたくさんのファンクションを備えています。

ベンチマーク

さて、最後のベンチマークです
標準ブラウザと同じWebkitを利用したブラウザですが、そのベンチマークスコアには大きな開きが出ました。

テスト名(リンクで詳細) ベンチマークスコア 標準ブラウザ(参考)
V8 Benchmark suite(v5) 226 304
Sun Spider(0.91) 4983.7[ms] 4937.1[ms]
test rendering time 61.4[s] 67.1[s]
Standard page load test 3333[ms] 2994[ms]
Acid3 95/100 95/100

優れている項目は赤文字・各ベンチマークの内容は下記「各ベンチマーク説明」を参照

ベンチマーク結果をみれば、test rendering time以外では標準ブラウザよりもやや劣る結果になっていることがわかります。

しかし”やや劣る”といってもHDでは標準ブラウザ比30%前後の速度低下がみられていましたから、それに比べればMiniの結果はかなり良いといえます。全体的に、HD版に比べて大幅に高速で、比較的サクサクと操作できると言ってよいでしょう。
Dolphin Browser “Mini”の利点がハッキリと浮かび上がっているベンチマーク結果になったと思います。

標準ブラウザよりも若干遅いことは否定できないものの、これくらいであればまぁ許容範囲内と言ってよいでしょう。筆者の使用感としても、標準ブラウザと比べたときの重さは気になりません。

ただ、ベンチマーク結果を見ればOperaやFirefoxに比べると劣っているのは事実です。ベンチマークはブラウザ操作のサクサク感を確実に測れるわけではありませんが、軽いブラウザを求めてDolphin Miniにするのは必ずしも正しい選択ではないかも知れません。
ここら辺は、実際に使ってみてフィーリングで比べるのが良いでしょう。

総評

Dolphin Browser Miniには、気負わずに使える初心者向けブラウザとしてのキャラクターを強く感じました。
特に目に付く特徴は特に無いのですが、必要なものがきっちりと揃っておりまた動作が十分に安定しており、本当に安心して使えるブラウザです。

すごくサクサクかといえばそうではありませんし、特筆すべき機能も特にはありません。
しかしその特徴が無いのがDolphin Browser Miniの特徴であるといえるでしょう。とても”楽”な気持ちで使えるので、毎日使う道具としてはとても良いのではないかと思います。

またAndroid標準のWebkitを利用したブラウザということで、スマートフォン向けのサイトをちゃんと表示することができることも嬉しい点です。
Prestoエンジンを持つOpera MobileはDolphin Browser Miniよりもかなりサクサクと動作しますが、残念ながらスマートフォン向けのサイトがきっちり表示できるかといえばちょっとそうではない部分があります。
スマートフォン向けサイトが正しく表示できることは、安心して使えるというためには重要なファクタで、そういう意味でもDolphin Browseer Miniは良い性格を持っています。

Dolphin Browser Miniは、毎日使うブラウザとして安心して楽に使えるブラウザでした。
そこそこ高性能で、そこそこ早くて、安定していて、ちゃんと表示される。そういう基本がすべて押さえられた 素晴らしいブラウザなのではないでしょうか。

各ベンチマーク説明

V8 benchmark suite : Googleが開発したJavaScriptベンチマーク。OSカーネルのシミュレーションや暗号化などの数学的に高度なシチュエーションが用意されているが、テスト内容としては実際のWebブラウジングには遠い。

Sunspider : WebkitProjectによるJavaScriptベンチマーキング。実際にブラウジングで発生すると思われる処理に焦点を当てており、V8 benchmark suiteよりもより実践的なテスト内容を持っている。

Test rendering speed : 非常に巨大なtable構造を表示させることで、HTMLを解釈する速度(=ページを画面に表示する速度)をベンチマークする。テキストやその構造が複雑なサイトに近いテスト内容。

Standard page load test : 上記のTest rendering speedよりもより実践に近い内容を持ったベンチマーク。テキストだけでなく、画像も含んだページの読み込み速度を計測する。

Acid3 : 次世代のHTML規格である「HTML5」への対応の良さを示すベンチマーク。Web Standard prohjectにより提供されており、標準への準拠していることが求められる。数値が高いほどページを正確に表示する力が高いと見なせる。

テストしたブラウザ

Dolphin Browser Mini 2.2-> Android Market

テスト環境と方法

ベンチマークやインタフェースの表示には、、SonyErricson Xperia acro(au版:IS11S)を用いた。 Android 2.3.3 / Snapdragon MSM8255  1GHz single core / RAM : 512MB / フルワイドVGA 854*480

ベンチマーク前にAdvanced Task Killerでメモリを解放し、その後5分間静置したのちにブラウザを起動して各種ベンチマークを実行した。また、各ベンチマー