Androidブラウザ徹底調査! 第四回 “Dolphin Browser HD”

                  takaaki_11092509

Androidの魅力といえば、やっぱりアプリ選択の自由度ですよね。
iPhoneではMobile Safariしか選択できないブラウザですが、Androidなら様々な選択肢から選ぶことが出来ます。

しかしそうなってくるとどれを使うかはナカナカ悩ましいものですよね。
そういうわけで、Androidマーケットに数多あるブラウザをインタフェース・機能性・ベンチマークの3方面から徹底的に検証していきます!

Dolphin Browser HD 6.2

さて、第三回の今回ではDolphin Browser HDを取り上げていきますよ!

Dolphin BrowserはAndroid向けの本格的なブラウザとして、最初期から存在するブラウザです。現在はパワーマシン向けの“Dolphin Browser HD”と低スペック向け“Dolphine Browser mini”の2つを展開しており、どちらもマーケット上では星4.5個と非常に優秀な評価を受けています。そのうえ、海外サイトでも軒並み大絶賛
標準と同じくWebkitAPIを呼び出すブラウザなので表示の癖も少なく、まさに「迷ったらとりあえずコレ!」という決定版ブラウザというわけですね。

今回はそのうちの“Dolpin Browser HD”を取り上げていきます。
大画面のパワーモデルの決定版ブラウザを、しっかりチェックしていきましょう!

ユーザインタフェース

Dolphin Browser HDのインタフェースは、各ファンクションへの移動をスマートに収めた構成。3タップ以上必要な操作は事実上0です。
しかし大きな無理はなく、しっかりと使いやすい形に収まっています。

Dolphin Browser HDで本誌Smatchaを表示。

デスクトップブラウザのように、上面にタブ切り替えが見えるのが表示上の特徴でしょうか。
もちろん、スクロールすれば隠れて画面を広く使えます。

Firefoxと同じように、左右からメニューを引き出すことができます。

左側メニューはブックマークが表示されます。検索ボタンも見えますね。

右側メニューでは主にアドオン関係を表示。インストールしたアドオンはここにアイコンが表示され、そのファンクションを呼び出すことができます。

また表示されているパズルアイコンをタップすることでアドオンの検索できます。

そしてなんといっても注目なのが「スワイプアクション」と呼ばれるジェスチャー操作

指でなぞる形によって「進む」「戻る」「ブックマーク追加」などの機能を呼び出すことができます。
覚えてしまえば個別にメニューをタップするよりも速いかも?

 

機能性

Firefox最大の目玉といえば、やはりAdd-onが利用できるること。
デスクトップ版のFirefoxの様に、Add-onをで自分の色にカスタマイズできます。

DolphinのAdd-onの追加は、右側メニューのパズルアイコンから呼び出します。 

しかし、ここから探せるのは”Futured Add-ons “注目されているアドオンのみ。

他の多くのアドオンはAndroidのマーケットからアプリと同じ感覚でダウンロード・インストールします。
アドオンだけではなく、「Webzine」もDolphinでは忘れられない重要な機能。RSSリーダを改良したもので、より本文をしっかり読みやすくなっているようです。
Facebookやtwitterを見ることだってできてしまいまうのです! 

ただ、今のところ購読可能サイトは英語中心。日本語対応が望まれます。

この他では、”Dolphin自体には”凝った部分の機能はありません。

しかし、ChromeやFirefoxの同期に対応するアドオンがリリースされているのでこれらを使って同期をとったり、ページ翻訳アドオンをつかったり、他のブラウザでできることは全てアドオンで解決可能といってもよいでしょう。
分厚いアドオン層がDolphin最大のメリットです。

ベンチマーク

さて、最後のベンチマークです
標準ブラウザと同じWebkitを利用したブラウザですが、そのベンチマークスコアには大きな開きが出ました。

テスト名(リンクで詳細) ベンチマークスコア 標準ブラウザ(参考)
V8 Benchmark suite(v5) 233 304
Sun Spider(0.91) 5221.8[ms] 4937.1[ms]
test rendering time 91.0[s] 67.1[s]
Standard page load test 3776[ms] 2994[ms]
Acid3 95/100 95/100

優れている項目は赤文字・各ベンチマークの内容は下記「各ベンチマーク説明」を参照

全体として標準ブラウザよりもかなり低い数値になっています。

具体的に低下率を計算してみると、どのベンチマークの数字も標準ブラウザと比べて30%前後の速度低下という結果になります。
これだけ大きな違いがあると、やはりブラウジング中にも「重たいなぁ」という感想が出てくるでしょう。

Dolphin BrowserはAndroid APIのWebkitを呼び出して動作しますが、ジェスチャー機能を始めとしたDolphin独自の機能が動作の重さにつながっているのでしょうか。

総評

Dolphin Browser HDはAdd-onによる拡張やスワイプアクションといった先進的インタフェース、そしてWebzineのフィード機能と、スマートフォンブラウザとして考えられる機能を全て盛り込んだ”本気のブラウザ”だという感想です。

とくにAdd-onは魅力的。かなり豊富なそのラインナップは、もう既に欲しいものは確実に手に入るレベルです。ポップアップ広告の停止PDF書き出しなどのブラウザ機能の拡張はもちろん、”Read it Later”や”twitter”などのメジャーなサービスを便利に使うためのAdd-onまでが幅広く揃っています。
また、先進的なインタフェースも素晴らしいですね。 特にスワイプアクションによるジェスチャー操作は「これぞスマートフォン!」と思えるインタフェースで、操作がやりやすいというよりも”なんだか楽しくなってくる”という次元で仕上がっています。

敢えて欠点を上げるとするなら、動作が重いことでしょう。
ベンチマークの結果にも現れていますが、その表示速度遅さは明らか。検証環境(Xperia acro)ではお世辞にもサクサク動作するというレベルではありませんでした。
やはりSnapdragon級は必須の「パワースマホ向け」という印象ですね。
(ただし、Firefox for Mobileの様に”落ちる”ということはなく安定しています。)

という訳で、 その重さを許容しても高機能が欲しい!とか、僕のスマホはパワーあるから大丈夫!という人にはぴったりのブラウザだと思います。
豊富なプラグインがありますからブラウザでtwitter閲覧などの作業も行いたいという人にも、またオススメできるなと思いました。
何にしろ、悩んだらコレを試してみて損はないはずです!

各ベンチマーク説明

V8 benchmark suite : Googleが開発したJavaScriptベンチマーク。OSカーネルのシミュレーションや暗号化などの数学的に高度なシチュエーションが用意されているが、テスト内容としては実際のWebブラウジングには遠い。

Sunspider : WebkitProjectによるJavaScriptベンチマーキング。実際にブラウジングで発生すると思われる処理に焦点を当てており、V8 benchmark suiteよりもより実践的なテスト内容を持っている。

Test rendering speed : 非常に巨大なtable構造を表示させることで、HTMLを解釈する速度(=ページを画面に表示する速度)をベンチマークする。テキストやその構造が複雑なサイトに近いテスト内容。

Standard page load test : 上記のTest rendering speedよりもより実践に近い内容を持ったベンチマーク。テキストだけでなく、画像も含んだページの読み込み速度を計測する。

Acid3 : 次世代のHTML規格である「HTML5」への対応の良さを示すベンチマーク。Web Standard prohjectにより提供されており、標準への準拠していることが求められる。数値が高いほどページを正確に表示する力が高いと見なせる。

テストしたブラウザ

Dolphine Browser HD 6.2.0-> Android Market

テスト環境と方法

ベンチマークやインタフェースの表示には、、SonyErricson Xperia acro(au版:IS11S)を用いた。 Android 2.3.3 / Snapdragon MSM8255  1GHz single core / RAM : 512MB / フルワイドVGA 854*480

ベンチマーク前にAdvanced Task Killerでメモリを解放し、その後5分間静置したのちにブラウザを起動して各種ベンチマークを実行した。また、各ベンチマークは連続して実行し、スコアは3回計測したうちで最も良い結果を採用した。